ふたりのzakki

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とかくこの世は生きにくいのだ。

ファンでいることを悔いることがないグループしか応援したくな〜い(tobe)

応援したいアイドルグループに出会ってしまった。
もう、そういうのにハマることなんてないと思ってたのに…

 

tobeは、いわゆる「ガチ恋」系ではなく「何様やねん」みたいな評論目線で、大した金額も落とさない癖に口だけは達者な客であることを自覚しているので、熱を入れて何かのファンを自称しなくなって久しい。

ただ、アイドル論についてはめちゃくちゃ興味がある。
ソロは専門外なので、今回は備忘録の意味も込めて、自分のアイドルグループ応援歴と、アイドルグループの存在自体について、考えていることをまとめてみる。


日本で一番経済を動かすグループでアイドルファンデビュー

2011年から5年ほど、「嵐」のファンだった。
すでに国立競技場でライブをおこなっており、ドラマにCMに引っ張りだこ。数字的にもおそらく頂点を奪取した、すぐあとぐらいの時期だ。

売れてもいつまでも気取らない存在で、友達のような仲間と、肩を組んでいる5人の姿を見るのが好きだった。
そして繰り出される、総合的最高峰なライブエンターテインメント。想像される練習量。それまで誰のコンサートDVDも見たことがなかったので、大規模な演出・舞台装置にも惹かれた。

番組は毎週録画して、気に入ったシーンはDVDに焼き、ライブにも1度だけ入った。グッズもいくつか買ったし、映画も何本か観に行った。


その後、私は進学によって環境が変わり、また嵐も個人仕事が増えて、熱は自然と消滅していった。


嵐の応援モチベーションは、「自分のエネルギーにしたい」というものだった。
大人気国民的アイドル。自分一人の応援の有無などそよ風にもならない。「自分とタレントの距離の認識」はなく、太陽の暖かさをお裾分けしてもらっている感覚だった。
勉強も部活も、根気をもらって乗り切った。好成績を残せた。

青春時代の追い風をくれたことに感謝している。



素人集団・歌い手アイドルグループのファン時代

嵐が去っていったのに対して自分の中で存在感を増したのが、インターネットが活動の中心である「歌い手」のグループだった。
お金をかけなくても、かなりの頻度で配信があり、携帯ひとつで足を運ぶことができる。CMが入ることもなく、ゲスト中心のトークではないし、いつだって発信は内輪向け。友達と電話しているような心の距離。

年間ライブ本数が多い。チケットが当たる。安い。
会場キャパが狭い。なのに一般発売でも埋まってなかったりする。
Twiterをやってる。タダで考えを知ることができる。たまにイイネをくれる。

ライブ演出も物足りないし、パフォーマンス力も当然劣るのだけど、親近感が桁違いのグループの新鮮さにハマっていた。


もっと上に行ってほしい、という気持ちだった。
社会人をしながら音楽活動に楽しく励む、本当に明るい仲良しグループだった。
CDは売り上げても何千枚程度。自分が明らかな「1」を担っている感覚が、登り坂の彼らに貢献できている実感が、心地よかった。

が、
あるメンバーとファンとのベッドイン写真が出回り、友達がいつの間にか別メンバーとLINEを交換しており、加えてリハかと疑いたくなるようなひどいパフォーマンスのライブ回を引き当てて、CDデビューをして「させられてる」感の強い活動に転向してしまって、次第に足は遠のいた。

2年弱。儚かった。


それから数年、アイドルとは縁がない。



アイドルってなんだろうね

「アイドル」という言葉を定義するのは難しい。
広辞苑には「あこがれの対象者。人気者。」なんて出てくるけれど、無所属の地下アイドルから大手の大所帯グループ、清純派からヤンキー系までコンセプトも様々で、結成・解散の乱立するそれぞれが「アイドル」を名乗っているこの時代、もうそれだけが、「アイドル」の包含する意味合いではなくなっている。


高校生の頃は、若い自分の未来に期待していたから、その夢を乗せて一緒に頑張れる大きな箱を応援できていた気がしている。
(私がそうなだけだけど、今現在嵐のファンの方にモチベのインタビューをしてみたい気持ちはすごくある)

社会人になり、数年おきに強制的に変わる環境もなくなって、人生に多少慣れてきた。
もう今後は「為になりたい」というモチベーション抜きでは動けない気がする。次世代に託すような感覚だ。
…ちょっと忸怩たるものがあるけれど、それは置いといて。



為にならせてくれる活動を、応援したいなと思う。
為になったことを喜んでくれる人を、アイドルだと思いたい。
為になった結果で、大きなステージを踏んで輝くのを観たい。

過去の2グループを経て、「アイドルに対する美学」を妙に作ってしまっていた。
ので、それに敵うグループを見つけたらハマってしまい得るのだ、ということを忘れていた。



アイドルグループ、こう在ってほしい


で、現状見つけかけているわけですが、
「やらされてる感出てるぞ」「ファンに手出すなよ」「おいここはリハか」でアイドルに一時辟易した私としては、

ファンでいることを悔いることがないグループしか応援したくな〜〜い!!!


というのがアイドルに望む唯一だ。
誰だってそうだと思うけど。未来なんか分からないんだけど。

「応援してあげたのに」なんて思い上がった言葉は、死んでも吐きたくない。でも、あまりにもしょうもない事情が露呈したり、不用意で失墜したり、軽率に解散したりはしないでほしい。

グループで肩組んでる姿が好きだから。
見る目なかったのか、って思い出が霞んで、凹むから。


さて、「応援するに足るグループ」とは何かについて考えている。
数年前までは「事務所の力が強いタレントは管理が行き届いていて安全」という認識で相違なかった。J事務所のグループには、どこもそういうブランド力があった。
だが2020年、その伝説が崩壊しているのを、誰もが疑うことなく目の当たりにしていると思う。まさかという報道が続き、もう大御所グループの解散が遥か遠くの出来事のように感じる。


自分の中で、「アイドルに求めたいもの」がある。

  • グループでいることの意味を考えること(内)
  • 応援されていることを忘れないこと(外)
  • 嘘をつかない人間でいること(心)


人は誰だって、「自分だけの本心」と、「心許せる身内」と、「外の人」へ見せる自分を、少しずつ違って持っている。

そのどれもを、なるべく誠実でいてほしいと願う。
これはたぶん己の課題でもある。人は皆アイドルグループ所属なのかもしれない(暴論)

具体的に言うと、
「メンバーを出し抜くことが許されない」ということ。
「失望されるような行動をプライベートでも取らない」こと。
「不人気に開きなおらず貢献できる道を探す」こと。
「考えのすり合わせを怠らない」こと。
「思ってもないセリフを言わない=本気で思って言えるようになる」こと。
「仲間を最も信用する」こと。

加えて、基本的にはその仲間を自分で選べる世界じゃあない。他人を変えることは難しいが、自分がどう在るかは選べる。気概はこのぐらいでいてほしい。

経年による意識の低下、厳しい時期に耐え抜けず、甘い誘いで足を踏み外すメンバーがいそうだと踏んだ瞬間、興味はあっという間に削がれるだろう。
tobe的に注目したいのは、顔面やパフォーマンスの精巧さよりも、インタビューでの熱意だったりする。

先の見えないビジョンについて、答えのない問いについていかに考えを積み重ねているか。



思えば嵐には繰り返し、「嵐のファンでよかったと思ってもらえるグループに」みたいなことを言っていた時期があった気がする(ファンが反芻していただけかもしれないが)。
少なからず、私の観ていた時期の彼らはいつも、多忙にあっても上記のバランスを絶妙に取れていたように思う。実は辞めたがってるメンバーがいたとか、色々あったと思うけど。

 


 

職業・頑張り屋さん

現代におけるアイドルグループは、何かのプロではないと思う。「頑張り屋さん」の集まりだ。(ダンスや歌唱パフォーマンスの高さは"アーティスト"として評価されるものと思っている。)
どれだけ頑張っているかに評価が集まり、いかに肩を組んで荒波に向かっているかを見られ、その姿勢や成果を発信していくのが意義のように思う。



応援したいアイドルに出会ってしまった。
デビュー間もないグループだ。

彼らは今のところ、お互いのことが好きみたいだし、素直に褒め合うのも上手。各々パフォーマンスへの努力も、数ヶ月ちがいで出たMVにすら感じられるし、トークにおいてもそれぞれのキャラクターを確率しつつある。
本当にこれから。伸びしろの塊だ。

今後、歪みが出てこないことだけを願っている。まだ若いから、考えも柔軟に変容する。一方で、付き合う人間や環境で未来が大きく変わる、危うい段階でもある。
大人がうまく介入しつつ、お互いの姿を見て時に肩を組み、時に切磋琢磨できる環境にしてあげてほしい。



きっとこのままの君たちならどこまでもいけるよ。



なーんて。
「お前の人生も頑張れよ」って自分のファンが自分に言っているので、自分の人生を頑張りながら、彼らの成長もたまに覗いて行こうと思う。
「応援したい頑張り屋さん」がアイドルなら、本当にみんなが誰かのアイドルなのかもね。

 

全文書いてあらためて「めんどくせー奴!」と思った。与太話はせず、ありったけを投じてくれるファンの方が、誰にとっても有難いに決まっている。

どうせ、嵐のときからtobeは「ハマった」とか言っても、アルバムType A〜Cの中で一番気に入ったジャケの1枚しか予約しないようなドケチ茶の間だ。
名前も出さないし邪魔はしないからさ、1枚買って暖かく見守るぐらいは許してぴょん。

 

 

 

tobe