ふたりのzakki

ふたりのzakki

とかくこの世は生きにくいのだ。

"推し"はエナジードリンク(tobe)

夏にハマりかけてたものとまた違う人を推しかけている。
とりあえずお金出すとこまで行ったので夏よりマジになっている。

自分で言うのもなんだけど、義理堅いなのでコロコロ好きなものが変わらない。素敵な推しコンテンツを長く応援することを大事にしたいタイプ。
少なくとも1年そこらで揺れるようなことは今までなかった。

価値観が目まぐるしく変わっている感触がある。
世界が一変してるんだから人間単位だって変わらぁな。絶対はないんだ。一生もない。


嵐のファンだった経験から思う。ずーっと好きでいられると思った。
努力を重ね輝き続ける彼らの背中は、部活、受験、就職。どのライフステージの自分にとっても指標になってくれると思った。
彼らが何かをしたわけじゃない。コンテンツは現在に至るまで素晴らしいものだと思う。
まさか自分の方からドロップアウトするとは思わなかった。人生順調レールから脱輪。
結局、自分というフィルターを一枚噛ませた先でしかその価値は定まらず、手を伸ばしたその存在をまぶし過ぎると忌避するようにすらなっていた。

そういう経験があるから、自分の応援したいと思う気持ちにあまり価値を感じていない。目の前の登山に支えとなる木の杖を探しているだけで、下山が終われば用済みになる程度だというのが割れているからだ。


任された仕事が佳境だった。
自分の手の及ばぬところでトラブルが起きて気を揉んだ。数日だったが食欲がまったく湧かなかった。
YouTubeのオススメに手を伸ばしたその先で、「推し」を見つけてしまった。

アニメ、ジャニーズアイドル、歌い手、YouTuberと様々な界隈をフラフラしてきた私がド偏見で避けていたジャンルだった。
きっと昔だったら素通りしていた。というか、心に余裕があったら偏見に基づく自己防衛でそもそも動画を再生していなかっただろう。
仕事中、少ない酸素を吸うように私はそのずっと彼のコンテンツを再生し続けた。
3分ちょっとの音源を、何時間も何時間も。

飲んだことのない、エナジードリンクを思い浮かべた。



正直、めちゃくちゃ救われた。たった1ヶ月半で、たくさん笑ってウキウキさせてもらった。偏見は知見に変わり、楽しみが幾つも増えた。
仕事がひと段落したからご褒美にCDを購入した。先行封入のシリアルで抽選に当たれば来年のイベントにも足を運びたいと思っている。


それでも、いつか離れるときのことをいつも考えている。


結局、現在地がどこであるかでしか測れない。ここではないどこかに行けたとき、私はきっと彼のことを追うのをやめると思う。ごめん。薄情でごめん。
いつか今日を思い出して苦々しい感情に駆られるぐらいなら、何かを好きになることなんて極力避けたい。のに、安寧と引き換えにコンテンツのファンになることで手に入れられるパワーは何にも替え難く、また頼ってしまう。


これ、リアルの人付き合いにも適応してねえだろうな…?と自分を疑いつつ、今は注文したCDが届くのを楽しみに待っている。

夢が醒めるまで。


tobe